【コンビニ】初心者でもわかる!売り場づくりの考え方を教えます

「この新商品って、どこに置けばいいんだろう…」
コンビニで働き始めたばかりの方の中には、そんなふうに困っている方も多いのではないでしょうか。

どうやって売り場を変えればいいのか、新商品はどこに置けばいいのか——
売り場づくりには、知っておくとグッとやりやすくなる“基本の考え方”があります。

この記事では、初心者の方でもわかるように、具体例を交えて解説します。

まずはここから一緒に学んでいきましょう!

売り場づくりの目的

売り場づくりは、ただ商品を並べるだけの作業ではありません。
どこに何を陳列するかによって、売り場の印象は大きく変わります。

お客さんにとって見やすく選びやすい売り場は、店側にとっても売上アップだけでなく、補充や期限チェックがしやすくなるなどのメリットがあります。

売り場づくりの目的は、お客さんとスタッフの双方にとって快適な環境をつくることにあるのです。

陳列の手順

1.グルーピング

棚ごとに商品がグループ分けされているので、棚のテーマに合わせて商品を陳列します。

例:

  • 箱スナックの棚 → じゃがりこ、チップスター
  • 米菓の棚 → ハッピーターン、おにぎりせんべい
  • 焼き菓子の棚 → バウムクーヘン、フィナンシェ

このように、同じ種類の商品をまとめて陳列すると、お客さんが商品を選びやすくなります。

2.ゾーニング

次に商品を陳列する位置を決めます。

棚の段ごとにジャンル分けしている場合が多いので、そのジャンルに合った商品を陳列します。

ゴールデンゾーン

人が売り場の前に立った時、自然と視界に入る位置を“ゴールデンゾーン”と呼びます。

新商品などを、他よりも優位な位置であるゴールデンゾーンに陳列することで、販売数を上げることができます。

高さ
  • 標準ゴンドラ:最上段がゴールデンゾーンです。
  • ハイゴンドラ:最上段から下2~3段目がゴールデンゾーンです。
  • オープンケース:最上段から下2~3段目がゴールデンゾーンです。
    最下段も商品がよく見えるので、ゴールデンゾーンになります。
  • ウォークイン、リーチイン:最上段から下2~3段目がゴールデンゾーンです。

人の視線は、文章を読むときの慣れた視線の流れ(左→右)で商品を探し、右で止まるため、左側よりも右側の商品に目がいきやすいです。
したがって、一番目立つ中央 → 右側 → 左側の順番に優位な位置が変わります。

扉があるウォークインなどの場合は、商品を取り出す時に取り出しやすく視線が集まるということで、取っ手側がゴールデンゾーンになります。

アイスケースは、人通りの多い通路側がゴールデンゾーンになります。

3.フェイシング

最後に商品を陳列する列数(フェイス数)を決めます。

新商品などの売りたい商品は、フェイス数を増やすことで見やすさが上がり、販売数が増加します。
ただし、フェイス数を増やす効果は基本的に「5列程度」で頭打ちになるので、過度に増やさないようにしましょう。

売れ筋商品のフェイス数が少ないと補充が間に合わないことがあるので、しっかりとフェイス数を確保します。

新商品の出し方

ピックアップ

商品が納品されたら、どれが新しく売り場に並ぶ商品かを確認します。

たとえば、新商品のポテトチップスが納品された場合は、あらかじめピックアップして、他のポテトチップスよりも優先して品出しを行います。

スペースを空ける

新商品をどこに陳列するかを考え、それに合わせてスペースを空けます。

新商品は、ゴールデンゾーンや同じ商品名の横など、目立ちやすい場所や関連性のある場所に陳列します。

陳列する場所を決めたら、その場所に陳列している既存の商品を、同じジャンルの中で適した別の棚段へ移動させます。
移動する商品と移動先の商品のフェイス数をそれぞれ調整して陳列します。

例:

  1. 新商品のポテトチップスAが納品。
  2. ゴンドラ最上段に5列で展開することを決める。
  3. 最上段にはポテトチップスBが5列で陳列されているため、Bを1段下へ移動し、2列に減らすと決める。
  4. 2列分のスペースを確保するために、同じ段に陳列されているポテトチップスCとDのフェイス数をそれぞれ1列ずつ減らす。
  5. 最後に、新商品ポテトチップスAを最上段に5列で陳列する。

きれいに陳列するコツ

商品を陳列するときは、価格や色でまとめるなどの方法がありますが、商品の形状、とくに「高さ」をそろえて並べると、売り場全体が整って見えます。

高さがバラバラだと雑然とした印象になってしまいます。

基本的に、背の高低を意識して並べるようにすれば良いでしょう。

また、商品を並べ終えたら一歩下がって全体を見渡し、「お客さんの目にどう映るか」を客観的にチェックしてみましょう。

プライスカードは忘れずに取り付ける

新商品のプライスカードはつい付け忘れがちです。
陳列を終えたら、忘れずにすぐに取り付けましょう。

せっかく新商品を魅力的に並べていても、値段がわからないとお客さんが商品を手に取ることをためらってしまいます。

おにぎり・サンドイッチ・パンの分類

コンビニ商品の中でも特に回転率の高い、おにぎり・サンドイッチ・パンの基本的な分類を紹介します。
グルーピングして陳列しましょう。

サンドイッチとパンは、パッケージラベルの色でグループ分けされています。

おにぎりの分類

  • 手巻おにぎり
    ご飯と海苔が別になっていて、海苔がパリパリしているタイプのおにぎりです。
  • 直巻きおにぎり
    海苔を直接巻いており、海苔がしっとりしているタイプのおにぎりです。
  • 混ぜご飯
    ご飯に具や調味料を混ぜ込んでいるおにぎりです。
  • パックおにぎり
    おにぎり2個入りや、おかずがセットになったものをパック容器に詰めた商品です。

サンドイッチの分類

  • 野菜系
  • たまご系
  • 肉系
  • 海鮮系
  • スイーツ系
  • ミックス

パンの分類

  • 菓子パン
  • 惣菜パン
  • 食パン
  • 食事パン(複数個入りのパン)
  • ドーナツ
  • NB(ナショナルブランド)パン

まとめ

売り場づくりは難しく感じるかもしれませんが、グルーピング → ゾーニング → フェイシングの順番に進めていけば大丈夫です。

「どう並べるか」を考えながら商品を陳列する習慣をつけることで、自然ときれいな売り場がつくれるようになります。

この記事のポイントを押さえて、お客さんが思わず手に取りたくなる売り場を目指しましょう!