コンビニでの袋詰めは他の小売業とは違い、店員が行なう場合が多いと思います。
それだけに袋詰めは重要なオペレーションになるのですが、先輩方から詳しく教えてもらうことが少なく、「どの順番で入れたらいいか分からない」「うまく袋に入らない」と悩む方も多いでしょう。
今回は、コンビニ袋詰めの基本ルールやコツを詳しく解説します。袋詰めが苦手な方でも、この記事を読めば自信を持って対応できるようになりますよ!
レジ袋のサイズを決める
コンビニのレジ袋のサイズは基本的に小、中、大、特大とあります。
各サイズの容量の目安としては、
- 小(おにぎり3個)
- 中(500mlのペットボトル3本)
- 大(中サイズのスナック菓子3袋)
- 特大(2Lのペットボトル3本)
くらいが入ると考えればいいです。
上記を参考に、お客さんがレジに持ってきた商品量を見て適切なサイズのレジ袋を選ぶようにします。サイズに迷ったら一つ大きいサイズのものを選ぶと余裕を持って袋詰めできます。
ただし、スープやおでん等の汁もの商品は袋が大きいと傾いて汁が漏れてしまうので、ジャストサイズのものを選ぶようにしましょう。
商品を4種類に選別
- 重い商品(リッターの飲料、お弁当等)
- 軽い商品(インスタント食品、お菓子等)
- 硬い商品(ペットボトル、アルコール飲料の瓶等)
- 柔らかい商品(パン、スイーツ等)
の4種類に選別します。
重い商品を一番下、軽い商品を中間、硬い商品を外側、柔らかい商品を一番上にします。このように配置することで袋の中のバランスが整い、商品を破損させることなく袋に詰めることができます。
基本的な入れ方としては、まず大サイズの商品で底をつくって、その上に中サイズと小サイズの商品を階段状に入れていくイメージです。
温度帯で分ける
温かい商品と冷たい商品は同じ袋へ隣り合うように入れてしまうと、アイスクリームが溶けたり、ホットスナックの食感が悪くなってしまいます。また、雑誌や新聞などの紙類は冷たい商品と一緒にすると水滴がついてしまいます。なので、必ず商品を別に分けるかお客さんに確認します。
レジ袋が有料だと購入したくないお客さんもいるため、温かい商品か冷たい商品のいづれかをそのままお渡ししていいかを確認するか、袋の中で隣り合わせにならないように、常温の商品を間に挟んで仕切りにするなどして、距離を離して袋詰めします。
立てる方法と横に寝かせる方法
パック飲料やペットボトル飲料など、縦長のものは基本的に立てて袋に入れます。こうすることで、お客さんが袋から取り出しやすくなります。また、これらの比較的重い商品は、袋の中央部分に入れることでバランスをとることができます。
弁当を袋の底に置いて、その上に飲料を立てて入れた際に飲料が袋からはみ出す場合や、たまごパックやスイーツなどのデリケートな商品と一緒に入れる場合は、飲料を袋の中で倒して潰さないように横に寝かせて入れます。立てて不安定になる場合に横に寝かせると良いでしょう。
牛乳などのパック飲料を寝かせる場合は、飲み口の三角の窪みが上向きになるようにすると、上からの圧力が分散されるので凹みづらくなります。
たまごパックの入れ方
たまごパックは割れやすい商品なので、細心の注意を払って袋詰めします。
たまごの側面は衝撃に弱いので、パックは立てたり横にならないように注意します。意外と、縦からの圧力には強く割れにくいので、重すぎなければ上に商品を乗せても大丈夫です。
たまごパックよりも重い商品(リッターの飲料等)がある場合は、横に寝かせて下に配置します。その上にたまごパックを乗せて、他の商品を入れていきます。中間の位置に入れることで、不意に袋が倒れた時などに、たまごパックが落ちるのを防ぐことができます。
その他注意点
- ポリ袋に入れる
漬物など液漏れしやすいものや生鮮食品、芳香剤など香りが強いもの、結露しやすい冷凍食品はポリ袋があれば、入れてあげるといいです。
- 食品と雑貨を分ける
雑貨による香り移りや衛生面のリスクから、食品と雑貨はできる限り分けた方がいいです。
- 生理用品は紙袋へ
生理用品はデリケートな商品なので、「こちら、紙袋にお入れもできますが、いかがなさいますか?」と聞いた方がいいです。紙袋は上部を1回か2回ほど折ってテープで留めます。
- 付属品はまとめて入れる
お箸・スプーン・おしぼりなどをバラバラに入れるとお客さんが袋の中を探さないといけなくなるので、1か所にまとめて入れます。ただし、複数人分のお弁当を購入された場合などは個別に入れます。
- レジ袋の開け方
レジ袋を勢い良く振って空気で広げる開け方は素早く開けることができますが、レジ袋が破れたり、音が立ってしまいます。なので、ゆっくりと振るか、左右へ静かに引っ張ってマチの底まで広げましょう。
手が滑って袋が開かない場合は、真ん中のベロの部分ではなく、持ち手のマチの部分を広げるようにすると開けやすくなると思います。
まとめ
今回ご紹介したコツを実践すれば、きれいな袋詰めができるようになるはずです。
回数を重ねるうちに、カゴの中の商品を見ただけで、どの順番で入れれば良いかがブロックを組み立てるように直感的に分かるようになってきます。
また、袋詰めは単なる作業ではなく、お客さんとコミュニケーションを取る大切な場面でもあります。
ていねいな袋詰めで、心地よい接客を心がけましょう!